2025年12月24日、深夜の静けさが支配する栃木県宇都宮市。筆者は、まさに「終電」を待ちながら、この日が普通の帰路となることを願っていた。しかし、その終電はただの移動手段ではなかった――それは、恐怖の終電だった。乗り遅れれば、もう二度と帰れない、そんな事態に直面するとは夢にも思わなかった。
宇都宮駅を出発するのは、22時46分発の山線直通列車。これが最終列車だ。目的地は栃木県の最果て、山中の小さな駅。もしこの列車に乗り遅れたら、翌日まで駅周辺で過ごすしかないという状況だ。その事実に筆者はしっかりと目を背けず、覚悟を決めたものの、その後に待つのは不安と恐怖の連続だった。
駅での手続きから既に普段と違う雰囲気が漂う。ICカードが使えず、紙の切符を購入しなければならない手間がかかる。その上、切符を購入する際には、ポイント還元のために少し手間をかける必要があり、細かな不安が募っていった。とはいえ、どんな手間をかけても、この列車に乗らなければ、恐ろしいことが待っている――それを頭の片隅で理解しつつ、筆者は無事に列車に乗り込んだ。
列車に乗った瞬間から、筆者は異世界に迷い込んだかのような感覚を覚えた。山の中を進むその列車は、揺れが強く、外の景色は暗闇に包まれてほとんど見えない。普段の列車とは違い、車内は静かで不穏な空気が漂っていた。どこか遠く、山中の駅に向かって進んでいくという不安感が筆者を包み込み、心の中で何度もその決断を後悔しそうになった。
山線の終点、「カ山駅」に到着した時、筆者の心はすでに冷え切っていた。駅前には宿泊施設が一応存在するものの、どこも深夜チェックインはできないという現実が待っていた。周りは不気味なほど静かで、霧が立ち込め、不安な雰囲気が漂っている。夜が深まるにつれて、まるで映画のワンシーンのような世界が広がっていた。
この体験は、終電が単なる移動手段に過ぎないことを教えてくれた。終電は、時には命を賭けるような恐ろしいものになり得ることを身をもって感じた筆者。再び無事に帰路につけたものの、終電に乗るということがどれほど恐ろしいことか、改めて実感した夜だった。
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